「通信制高校の進路指導について」
校長 二宮 聡
昨年度より、当校では「保護者の集い」を行っています。保護者の方に来校いただき、校長や教員そして時には卒業生を交えて、こどもさんのことを一緒に語り合い、保護者同士の横のつながりを作り出そう、という取り組みです。集いの中では、卒業生が自らの進路決定に至る道筋や、前に在籍していた高校から当校に入る時の気持ちなど、「今だから言える」という内容を語ってもらいます。生徒さん個々には様々な思いがあり、毎日接している保護者との考え方の違いなど、学校としても大変参考になります。
当校では卒業する段階で、進学や就職という進路が決まっている卒業生は約7割です。全国高等学校通信制教育研究会の調べたデータでは4割です。通信制は元々「働きながら学ぶ」のが前提の制度ですから、数字的にはどの通信制高校は同じ傾向と言えます。
当校の進路決定の内容を見ると、進学が就職よりも圧倒的に多く、専門学校への進学が大学・短大を合わせた割合よりも高いのが特徴です。進学の場合、当校では指定校推薦やAO入試などを利用する人もいるし、一般試験に挑戦する人、様々な制度の中から自分に合った方法で入学方法を選択しています。
「通信制の高校は毎日登校しないから、進学後慣れるのに大変ですね」という情報やイメージが残念ながらあるようですが、進学した卒業生の報告でも楽しく学んでいるという声を聞きますし、当校に訪問される進学先の学校の先生・職員の方々からも、本当に「良く学び、非常に真面目です」という賞賛の声が多くあがっています。毎年進学先の学校案内にも活躍する卒業生を取り上げていただいています。その度に私たちも元気をもらっています。
当校は転入・編入学する方が多いですが、夢や希望を持てるように努力し、教職員もそれを日になり陰になり支えていますので、生徒さんたちは徐々に力をつけていきます。
私は、当校の生徒は非常に勤勉な人が多いと思います。個々の環境や性格に合うように、主体的に学び努力を重ねている姿があります。
だから、迷っている人や立ち止まっている人にも「YES、WE CAN!」「私たちは出来る!と伝えたいです。自信と勇気を少しずつつけて行ける様にみんなで頑張っています。
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