創造の時間

~自主的な遊びと人間関係の構築~

高等課程修了後の進路を見据え、本校では授業時間の一部を活用し、新たに「創造の時間」をスタートしました。

これまでの高等課程の教育課程は、できるだけ柔軟な内容を取り入れてきましたが、どうしても教科学習が中心となり、全員が同じ課題に取り組み、同じ基準で評価されることが基本でした。それは学校教育として当然のことでもあります。

しかし、その一方で、生徒一人ひとりが持つ個性や資質を十分に伸ばすという本校の教育目標を考えたとき、これだけでは不十分ではないかと感じるようになりました。

授業中は課題をこなす力を発揮する生徒たちも、休み時間になると多くがスマートフォンを手に取り、それぞれが一人で時間を過ごしています。

もちろんスマートフォンを使うことが悪いわけではありません。しかし、これから社会で生きていくために本当に必要な力は、知識を記憶して得た成績や、ノートを写すことで得られる評価だけではないと考えています。自分の生活を豊かにし、仲間と関わりながら楽しい時間をつくり出す力こそ、大切ではないでしょうか。

実際に、3年次初期の進路面談では、「自分が何をしたいのかわからない」と話す生徒が少なくありません。

家庭と学校を往復する毎日の中で、自分で考え、自分で決定する機会が少ないままでも生活は成り立ちます。しかし、卒業後の進路や将来を考えたとき、自ら考え、仲間と協力しながら充実した時間を過ごす力を身につけることが必要だと私たちは考えています。

そこで設けたのが「創造の時間」です。

この時間は、生徒たちが主体となり、「何をしてもよい」という自由な時間として活動します。一見すると無駄な時間や無謀な取り組みに見えるかもしれません。しかし、自由の中からどのような集団が生まれ、どのような活動が始まるのかを、自ら体験することにこそ大きな価値があると考えています。

活動の内容によっては、校外へ出かけたり、さまざまな企画を立ち上げたりすることもあるでしょう。また、教員以外の大人と関わり、対話することも、生徒たちにとって大切な学びの機会となります。

さらに、保護者の皆さまにも可能な範囲でご参加いただければ、子どもたちへの理解を深める機会にもつながります。

生徒を中心に、保護者と教職員が互いに手を取り合い、共に学び、共に成長していける「創造の時間」となることを願っています。