今日で東日本大震災から14年の月日が流れました。あの日から14年の時が流れても、変わることのない深い悲しみと喪失の痛みがあります。
本校に勤務する教員の中には、東日本大震災で被災した教員がいます。当時15歳だった本校英語科教員の黒澤先生は、2011年3月11日、自身の中学校卒業式の日に震災に遭いました。
あの日を決して忘れず、生徒共に学び続け、未来へとつないでいくことが、私たち教員そして学校教育にできる務めだと信じ、震災学習『まだ見ぬ明日のために、暗きを照らす一歩を。』を開催しました。
【第一部:震災経験者と語る】
本校に勤務し、それぞれ異なる震災を経験した4名の教員による対話型パネルトーク
突如として現れる天変地異を前に、どんな「あの日」を過ごしたのか?
今日さえままならず、明日も見えない日々をどう乗り越えたのか?


2016年 熊本地震で被災された先生、2011年 東日本大震災で被災された先生、
1995年 阪神・淡路大震災で被災された先生、2024年 能登半島地震で被災された先生
それぞれの先生方が経験した「あの日」を振り返りながら、生徒に語りました。4人の先生が口を揃えて生徒に伝えた「誰かのために動くことが自分の幸せにつながる。」という言葉が生徒に伝わったようでした。
【第二部:東日本大震災を糧に】
東日本大震災を経験した黒澤先生による講話
一つ一つ言葉を選びながら、震災から学んだ教訓や自身が本校に着任した理由を語りました。黒澤先生は、震災によって明日が見えない暗い日々を過ごしていた中、被災地の生徒のために差し伸べられた国際社会から支援を受けて海外留学に挑戦しました。
そして「支えてもらった」という原体験が「恩返しをしたい」という想いに変わり、困難を抱える子どもたちが「まだ見ぬ明日のために、暗きを照らす一歩」を踏み出すをコンセプトに、今月起業を決意されました。
本校が大切にする「挑戦を、楽しめ。」をスローガンに、教職員も本気で挑戦を続ける姿勢を生徒に伝えることができる講話となりました。
末筆になりますが、東日本大震災で尊い命を奪われた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。被災された皆さま、大切な人を失われた皆さまが、幾重にも重なる困難を乗り越えて歩んでこられたことに、心からの敬意を表します。