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藤森純一の研究室便り

経営判断を先送りしない技術を身につけるには?

2015/01/11

今週から、「ビジネス文書」に関する講義がスタートしました。

各種契約書や社内規定の読解、作成方法、修正方法や、
ビジネスメールでの注意点をコンプライアンスという観点から、
講義しています。


さて、
「何か起きたときにね」
と私にいう経営者の方は、珍しくありません。


ここで「何か起きたときにね」というのは、
「問題が起きたらね」ということなのかもしれませんが、
「何かが」とは具体的にはわかりません。


具体的に分からないということは、
将来の予測というものを考えていない
(いや、考えていないわけではないけども、
法的な課題や予測を考えることができていない)
のかもしれません。


事業計画をたててうんぬんと将来を描きながら、経営を行っていきながらも、
法律というフィルターがかかると、将来をさけて「問題の先送り」又は「問題を直視しない」という傾向にあるようです。


その場の雰囲気や、穏当に、円満に、楽しくなんてことを
重んじると、課題とか問題ということには目を向けたくなくなりますね。


ただ、課題を明確化して、予測できる問題は予測しながら、
事前策を講じておくという意識はどうでしょうか?


「何かあったらね」ということは「問題が顕在化したら、場当たり的に策を講じる」ということにならないでしょうか。問題を先送りしているということですね。


法律という視点は、社会の中での自社のポジションを示してくれたり、行動規範を示してくれています。そして、ビジネス関係では、契約書というツールで、法律を修正してみたりしながらも、課題を検討したり、問題を予測できるツールの一つです。


契約書や規約というツールを法律という観点を持ちながら検証しない、作成しない。
これは、問題を予測しない、問題を認識していながら、その対処や対応を避けるという経営判断になります。


経営判断の先送りをすることは妥当か?
それは経営者の裁量判断であり、結果の責任も経営者となります。


「何かあったらね」ではなく、経営判断を先送りしない姿勢を契約書を読み解く・検証するという技術から身に着けてみる必要があるのではないでしょうか。


経営って、ワクワクばかりじゃない、楽しいことばかりじゃない。
良いことも悪いことも結果はすべて経営者にありとなるものです。


「何かあったらね」というのは、問題が顕在化したら、その時考えて場当たり的に策を講じていくということを示してしまっている考え方ではないでしょうか。

<参考文献>
『ビジネス契約書の起案・検討のしかた―リスク・マネージメントの道具としての』(原秋彦・商事法務)
リスクマネジメントという観点から契約書全般を読み解く留意点を詳細に示してくれています。

『ビジネス契約書の見方・つくり方・結び方 (DO BOOKS)』(横張清威・同文館出版)
契約書チェックのマニュアル的に使用するといいかもしれません。

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