ロー・ライブラリアンのすすめ
2016/02/28
最終試験の採点も一通り終えています。
特に「知的資産マネジメント」と「CSRと経営戦略」の内容は、興味深いものが多くありました。
ぜひ、今後に生かして欲しいと思います。
さて・・・「ロー・ライブラリアン」という言葉。
あまり聞きなれないかもしれませんかね。
「法情報」を調べる、いわゆる「リーガルリサーチ」ってものを、司書との関係を考えてみたいと思うのです。
さてさて・・・なぜこのような話題を出すのかというと・・・
司書資格が自分が変わる、評価が上がるということはありません。
資格を取得すると「評価が下がる」ということを意識してください。
なぜ、下がるのかというと、「資格」がない状態であれば、「すごい」なのですが、「資格」があると「当たり前」になるからです。
例えば、私が持っている「法律系の資格」。
もし、資格がない状態で、法律のことを良く知っていたら、「すごいね」です。
しかし、「資格」を持っていると、「当たり前」の状態からスタートするのです。みなさんが、私に対して、「法律のことは当たり前のように知っている」という状態ですよね。
とすると、資格を活かす、評価をあげるためには、「+α」がなければいけないと思うのです。
そこで、みなさんの興味のある分野に特化するというのも一つ(得意分野を作るですね)。
その得意分野の一つとして、「法情報」ということも候補として挙げてもいいのでは?
理由は、高齢社会における図書館のニーズです。
もちろん、少子化だからといって児童書や読み聞かせのニーズがなくなるわけではありませんが、利用者の数からいえば、圧倒的にシニア層が増えるわけです。
現実にも、私が学生のころ利用していた図書館では、利用する学生の数・子供の数が当時と比べて減少しています。
高齢社会において、「法情報」のニードはあるのか?」と言われればあります。
例として「終活」。
これは法律が深くかかわってきます。
もちろん、弁護士や行政書士などの専門家に相談するということはありますが、相談する前に「事前に調べていく」という傾向が強いように思います。
これは、私自身の経験ですが、相談案件では、ほとんどが「何かしら読んできている」ということです。相談中に本を取り出して、このようにあるのですが・・・とか、「こんなことを調べてきたのですが」という言葉が多く出てきます。
ということは、図書館に行き、調べて相談するという流れもあることは確かです。
シニア層以外でも、例えば30代、40代でも「離婚」が増えています。この「離婚」に関しても、同様に「調べてから相談」という流れはあります。
その際に、法情報の提供が分かりませんでは、図書館の現代的なニーズに対する役割には対応しきれていないということになりかねません。
さらに、どのような書籍を準備するかの検討もつかなければ、ニーズ対応は難しいものになります。
ここで、「ロー・ライブラリアン」です。
図書館利用者のニードにアンテナを張り、それに合わせた適切な法情報を提供できる司書。
今後、増えてもよいのではないでしょうか?
「ロー・ライブラリアン」というと研究者や学者向けというイメージが強いかもしれませんが、今後は地域の図書館でも重要な役割を果たすはずです。
決して、ハードルは高くないですよ。というか、高くさせません。
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