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大江知行の研究室便り

自分の仕事のエンドユーザー

2015/04/30

この4月から専任講師に就任しました大江知行です。これまで約1年半、非常勤講師として授業を担当させていただいておりました。改めまして、これからよろしくお願い申し上げます。

さて昨日からすでにゴールデンウィークに入った方もいるかと思いますが、この春入社した新入社員も少し会社に慣れてくる時期ではないでしょうか。彼らも一時期より良くなったとはいえ、厳しい就職戦線を経験してきたはずで、今は希望に胸を膨らませていることでしょう。

一方で、「思い描いていた仕事と実際の職場における仕事とのギャップ」を感じている人もいるかもしれません。

新入社員に限らず、仕事に対するモチベーションが下がり気味だと感じている方は、一度自分の仕事のエンドユーザーに接する機会を持ってみてはどうでしょうか。

今年1月の米ハフィントン・ポストのコラムにおいてバーンアウト防止エキスパートのPaula Davis-Laack氏がエンドユーザーに接することの重要性、またその機会が実際にはいかに少ないかを述べています。その中でミシガン大学のコールセンターの従業員を対象とした研究調査結果(Grant et al., 2007)に触れています。

このコールセンターでは、同大学の卒業生に寄付をお願いするという「非常に楽しい」仕事をしているわけです。この従業員たちが、この寄付から成り立っている奨学金を受給している学生に実際に会って話をする機会が設けられました。その学生は、この奨学金のおかげで、どれだけ人生が変わったか、またコールセンターの人たちにどれほど感謝をしているのかをその場で熱く語りました。
コールセンターの従業員たちは、この話を聞いて、自分たちの仕事がこのような学生たちに対して大きなインパクトを与えていること知り、今まで以上にモチベーションが上がり、寄付の獲得金額がそれまでの400%アップにまでなったということです。
私もこれまでの仕事経験のなかでお客様からうれしいコメントいただき、同じようにモチベーションが上がったことを思い出しました。

日頃エンドユーザーから遠い位置で仕事をしている方、またこれから就活をする方も希望する仕事の意義を改めて知る意味で、一度エンドユーザーに接する機会を持ってみてはどうでしょうか?

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