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渡邉達生の研究室便り

勇気

2007/11/21

わたしにとっての勇気とは何か...と、ずっと考えてきました。会議の席で自分の考えを強く主張したり、電車の中で迷惑な行為をしている人を注意したりと、自分の考えや行動を他の人に強く押し出すことは、勇気とは言えないのではないかという感覚があったので、悩んだのでした。

勇気は人に向かって出すものではなく、自分自身に向かって出すものだと思うのです。人に向かって出す時には、人の気持ちと争うことになります。それは、自分を猛々しくすることで、簡単にできます。気合を入れればできるのです。しかし、勇気とは、ずれていくような気がしていました。豪腕者・乱暴者との差異がつかなくなってしまいます。

わたしは9月からウォーキングを始めました。2ヶ月たった今月の初め、それをジョギングに変えたくなりました。身が軽くなったこと、体力がついてきたことの自信がそうさせたのでしょう。これが、わたしの勇気だとも思いました。そして、思い切って、ジョギングに挑戦してみました。さすがに、一歩目を踏み出すのには気合が必要でした。5分走って5分の歩き、それを3回繰り返すことから始めました。日にちを重ねるにしたがって、繰り返す回数を増やしたくなりました。そして、一週間後には30分間を快適に走り続けることができるようになったのでした。だんだん、スピードを出すことに快適さを感じるようにもなっていきました。ところが、走っている最中に、ふくらはぎに激痛が走りました。しかし、大丈夫だろうと、1時間ほど走り続けましたが、家に帰ると、足が上がらないほどになっていました。インターネットで症状を調べると、どうやら「肉ばなれ」のようです。ガックリでした。ウォーキングをジョギングに変えたことは、勇気ある行動とはならなかったのでした。自分の「走ってみたい」という欲望に負けただけにしか過ぎなかったのです。一週間後、痛みがひいたので、ウォーキングにもどしました。これが、自分の分に合っているようです。わたしの勇気探しは、続きました。

そして、先日、気づいたのです。横浜駅から、大学に行くまでの歩道にたくさん煙草の吸殻が落ちているのを。これは、最近、駅前の広場が禁煙になったことの影響でしょう。駅前で吸っていた愛煙家(愛という字が泣くなあ...)が、歩道を歩きながら吸うようになったのだと思います。この吸殻群を見て、この吸殻を拾うことはできるだろうかと自問自答してみました。歩道にまき散らされた吸殻に眉をひそめるばかりではなくて、これを拾うことはいいことではあります。しかし、大変なことです。いや、簡単なことです。立ち止まって、少しかがんで、手を伸ばせばいいのですから。いや、大変です。自分の気持ちの中にそれをさえぎらせるものがあります。...これを克服するのが、わたしの勇気ではないか...その思いも広がりました。
それから、5日目の昨日、とうとう、立ち止まり、かがんで、素手で、吸殻を拾ったのです。カバンを肩にかけ、右手で吸殻を拾って、左手の掌にそれを置きました。紙の温かい感触が伝ってきました。そして、掌に、次々と吸殻を収めていきました。ついには、両手いっぱいになりました。それを抱えて、大学の中に入りました。心は、温かでした。

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