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渡邉達生の研究室便り

歩く

2009/09/05

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夜が長くなりました。昨夜、歩きました。夜のウォーキングです。ひんやりとした空気は秋の空気でした。街灯の光が白く輝いていました。携帯電話のカメラでカシャッ。まさに、白秋。
 
 道徳は、道という文字と、徳と言う文字を合わせてできています。道は心に生じる人生の道。徳のギョウニンベンは「行」の字から来ていて、「行」の字は交差点の形からできています。よって、徳とは、交差点を真っ直ぐに進む心となるでしょうか。そして、そのような意味をもたせられた道と徳とを合わせると、道徳とは人生の道にある交差点を真っ直ぐに進む心となるのでしょう。

 川沿いの道を歩きながら、人生の道をも歩いている自分を、ふと思いました。今までの人生の中で交差点はいくつも現れてきました。そのときどきで、交差点の向こうに明かりが見えました。明かりは、自分にとっての「価値」を照らしてくれました。だから、その交差点を渡る勇気や元気が出て、その交差点を渡りました。

 人生を、季節になぞらえ、「青春」「朱夏」「白秋」「玄冬」といういい方で表すことができます。「青春」「朱夏」のときの、交差点に立って明かりを見るときの気持ちは今とは違っていたように思います。「青春」のときには若々しさがありました。「朱夏」のときには燃えるような激しさや勢いがありました。しかし、今、それはないです。何だか、今までの惰性で生きているような気がします。

 もともと白秋といったのは、その昔、秋のころになると白い金属がひんやりしてくることからとか。白い金属とは鏡などでしょう。昔の鏡は青銅でできていました。鏡には老いた身が写ります。自分のいやなところが出てくるのです。それが、白秋か。そのような思いにとらわれて、白い街灯の光に照らされて歩きました。心は暗くなっていました。

 そのとき、突然、チューリップの歌声が心に浮かびました。...「ほんの小さな出来事に 愛は傷ついて 君は部屋をとびだした 真冬の空の下に 編みかけていた手袋と 洗いかけの洗濯物 シャボンの泡が揺れていた」...「サボテンの花」です。心の中に、作用・反作用の働きが起きたのでしょう。青春のときの思いが心にわいてきたのです。心は軽やかになっていました。そういえば、歩くということは、後ろの足を前に運ぶという動作をすることです。人生にもそのようなことがいえるのかもしれません。後ろに去った思いを前に運ぶ、そのことで、前に進む気力が出るのかな。白秋は青春や朱夏を確かめ、それをもって玄冬に向かう気持ちをつくりあげる時期かもしれません。そんなことを考えていたら、手もとのストップウオッチが1時間を示していました。

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