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渡邉達生の研究室便り

一歩

2011/03/14

10時間歩いた靴.JPG

宮城県の方、岩手県の方、福島県の方、青森県の方、どうぞ、気を強くもってください。ご無事を祈っています。
 つらいことでしょう。
 怖い日々が続いています。
 一日、一日が、心に重く、のしかかってきます。
 この日々が、永遠に続きそうな気持ちになります。
 でも、生きていれば、きっと心が和む日が訪れて来ます。

 わたしは、あの地震があった日、横浜駅から東京の練馬まで歩きました。国道一号線を東へ、そして、環状七号線を北へ。寒くて、心細くて、ついには足が硬直してケイレンがはしりました。座り込みたくなるときもありました。でも、座ったら二度と立ち上がれなくなるという恐怖に、右足、左足と小声で言いつつ、足を交互に、少しずつ、前に運びました。同じように、多くの人が黙々と歩いていました。携帯ラジオでは、あるアナウンサーが、わたしたちのことを、「帰宅難民」と呼んでいました。心無い声に、そんな言葉は使ってほしくないと思いました。一方、通り過ぎる店のウインドウには、「トイレあります」「お湯あります」と、大急ぎで書いたと思われる張り紙がありました。これを見ると、心にじんわりと力をもらったような気持ちになりました。立ち寄ることはしませんでしたが、ありがたかったです。心配してくれている人がいることを知るだけで、心は安心していくのでした。途中のコンビニでは、おにぎりや弁当類はすでになく、お菓子を買ってはトイレを借りて、ひたすら、歩きました。つらくなると、一歩踏み出せば、確実に一歩、危機的状況から逃れることができると、思い返しました。そのようなとき、ラジオから、懐かしい曲が流れてきました。映画「エデンの東」のテーマ曲。静かな調べの中に「人間」を感じました。この曲を選曲してくれた方に感謝。そのようにして、ようやく、家にたどりつきました。10時間かかりました。真夜中のことでした。その靴が、写真です。わたしを支えてくれました。

 わたしは、まだいいです。津波に襲われた地域の方々は、この何倍もの苦しみと、悲しさの中にいることでしょう。でも、生きていれば、きっと、笑える日が来ます。そう思うことができるのが人間です。まわりの方々と、一歩ずつ、歩きましょう。一歩でいいのです。確実に、前に進めます。

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