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渡邉達生の研究室便り

「逆境」大切な人を亡くした悲しみ

2015/10/21

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今回の授業(昨日・10月20日)「逆境を生きる」のテーマは、大切な人を亡くした悲しみをいかに克服するか、でした。これはだれにも訪れる、人生最大のテーマ。悲しみは無くなることはなく、心の中に錘となってあり続ける。それを抱えて生きて行くことが、自分を生きることになる。その事例を紹介していきました。
...しかし....重苦しかった、何かが足りない...。
昨日の帰りの電車の中で、そう思いました。何かが足りなかった、何だろう...。この日は、そのまま終わりました。不完全燃焼。

今朝、テレビのNHKニュースを見ていて、その気持ちが晴れました。ニュースでは、平均年齢84歳のおばあちゃんアイドルユニット「KBG84」が紹介され、おばあちゃんたちが、楽しそうに、アップテンポの曲を歌い、踊っていました。
沖縄の八重山諸島にある人口650人の小浜島のおばあちゃんたち40人です。
「KBG84」の「K」は、沖縄県の「小浜島」の頭文字、「B」は「ばあちゃん」、「G」は「合唱団」、そして「84」は平均年齢。それが、見ていて、コミカルな動きが楽しい。

 センターを務めているおばあちゃんは92歳。みんなをリードして明るくふるまっていました。が、50代の時に夫を亡くし、以後、長男と2人で暮らすも、その長男にも3年前に先立たれたそうです。生きる意欲をなくしていたところを元気づけたのが、KBGでの活動だった、と紹介されていました。

 そうでしたか。自分の内に途方もないくらいの大きな苦しさや寂しさを抱えても、みんなと共に行動し、練習を重ね、人々に発表し、喜んでもらえることで、明るさが湧き、いつしかその明るさの中に、苦しさや寂しさは吸収されて行くのですね。

次の言葉が光っていました。
「みんなが舞台で、拍手をもらったら、もううれしくて、飛び上がって。寂しいことはもう忘れてしまって、うれしいことだけを考えるんです」

センターとしての使命感とそれに向かうひたむきな努力が喜びをつくりだしてくれます。
今、生きていることに、喜びを感じています。そうでした。うれしくなること、そのことで、寂しいことはもう忘れてしまって、うれしいことだけを考えられるようになるのですね。

 元来、生きていることは、そのことだけで、うれしいこと、なのです。
 先日、戸外にある、ある休憩エリアのベンチに腰掛けて休んでいたときのことです。作業服を着た方が、手にヘラをもって、下を見て歩きながら、時おりかがんで何かをしていました。その方がいなくなった後、何をしていたんだろうと、そのあたりに行ってみました。わかりました。舗道ブロックの隙間に生えた草を抜いていたのです。ところが、一角に、小さな芽が残っていました。じっと見ていると、「やったぞ、わたしは抜かれなかったよ」と喜びを語りかけてくるようでした。その健気さに心を引かれ、写真に撮りました。それが上の写真です。

 思えば、私たちも、いつ何時、理不尽な仕打ちに遭遇するかわかりません。しかし、自分に生きることが許されている、その事実がある限り、喜びを発し、うれしさをつくりだすことはできる、それが人間。そんな思いにさせてくれた、授業後のひとときでした。

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