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渡邉達生の研究室便り

否定されるとは何か

2022/06/15

 五月の日曜日の夕方のことでした。暑い日でした。集中講義を終え、横浜駅に向かうとき、気分転換にと、いつもとは違う道を歩いていて、すごいものを発見しました。街路樹として植えられているクスノキの根っこが歩道のコンクリート板にビッチリ挟まれ、根っこが盛り上がっているのですが、そこには池ができていました。それも三つ。その日はカンカン照りでした。前日も晴天。その前の日が雨天。その雨がいまだにたまっているのです。水の中には落ち葉が溶けていました。この水は腐葉土の液体。自家製の栄養ドリンクを抱え込んだクスノキ。...恐れ入りました。これで、暑さも大丈夫ってこと。

 コンクリート板に根っこの伸びるのを止められたとき、クスノキは嘆いたことでしょう。これではどうにもならないと。自分の生き方を否定されたのも同然です。

 しかし、クスノキは地道に生きるエネルギーを発し続けました。そうされたなかで生きるしかないのです。伸ばすことのできない根っこは、上に盛り上げました。そのうちに、クスノキは、盛り上げた根っこのくぼみに水がたまることを発見したに違いありません。雨の日には、葉っぱに降り注いだ雨水が幹を伝って下に流れ落ちて来ます。その水が根っこのくぼみにたまるのです。そうか、根っこで水をためることができる。

 それを知ったクスノキは、根っこの盛り上がるのを少しずつコントロールしたことでしょう。くぼみを最大限にするように、根っこで大きなわっかをつくり、周囲の盛り上がりを同じ高さにして水がよくたまるように、と。

 そして、何年もの月日をかけて、三つの池をつくりあげたのです。どうだい、わたしの生き方は、と得意げにも見えました。

 「生き方を否定されても結構。別のプログラムを開発すればいいのさ。」

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