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渡邉達生の研究室便り

倒されるとは何か

2022/09/23

稲を立てる.jpg

 台風14号が田んぼを襲いました。稲穂をつけて刈り取りを待つばかりになっていた稲は、まる一日以上も神楽を舞うかのように、大風に翻弄されました。台風が去った後、稲の倒されているところがありました。

 この稲たちもがんばったのです。それでも、かないませんでした。仕方がありません。これが自然の摂理に従うことです。しかし、この倒された稲は、このままでは立ち上がることはできません。そこで、手を貸すことにしました。倒されている稲の株を6株ほど抱え上げて上部をヒモで結わえるのです。

 他の株の茎と結わえられることで、稲の下部に地面に立つ「角錐」ができます。自立への援助。数日たって根っこが落ち着いて来たら、ヒモを外します。倒されても、数株を合わせることで、自立への道が再びひらかれるのです。

 写真は一日目の終わり。翌日も作業を続けました。倒されている稲を立てて行くのは大変ですが、立ち上がる稲を見ると心地良くなります。災難はそのままでは気が滅入ったままです。しかし、少しずつでも手を加えることで、気持ちは晴れます。

 倒れた稲を抱え上げているときに思いました。人も、気づかないうちに、自分の周囲にいくつかの株をこしらえているのではないかということを。家族という株、ご近所という株、小中学校の同級生という株、職場の同僚という株、趣味の仲間という株、よく行くお店の人という株...。

 落ち込んだときには、そのような人たちとたわいのない世間話をすることで、その人から抱え上げられるように、落ち込んだ気持ちは回復の兆しを見せ始めます。

 倒されることは、他の人の心の温かさを感じられるようになることです。

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