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社会福祉主事

倫理学

倫理という言葉には、難しそう、厳しそうといったイメージがあるかもしれません。しかし、私たちは、日常生活において、常に「~すべき/すべきでない」という判断をしています。このような判断の基準や根拠が、倫理学の主要な問題です。

日常そうした判断は「常識」「当たり前」にそって行っているかもしれません。倫理学とは、そういう「常識」「当たり前」を前提とせず、なぜその判断が正しいのか、善いのかという理由を考えたり疑ったり、他に考え方はないのか探したりする学問です。よって、「なぜ?」「本当に?」「そもそも」という問いが重要です。本科目では、このように、「常識」「当たり前」を問い直すことができます。

現代の私たちの「常識」「当たり前」は、これまでの様々な議論の結果、つくられたものです。まず、その歴史的な展開と基礎理論を第1~6回で学ぶことで、問い直すための基礎を身につけます。次に、この科目では「仕事・職業・労働」ということを大きなテーマにして、第7~9回に西洋の考え方を、第13~14回に日本の考え方を学び、その共通点や相違点を探ります。第10~12回では、日本倫理思想史の全体像を把握するために必要なやまとことばによる〈もの・ひと・こと〉の見方・考え方を学び、西洋の倫理学説との比較を試みます。

なお、現代倫理学・応用倫理学の分野については、関連科目「生命の倫理」で学ぶことができます。日本倫理思想の詳細は「日本思想史概説」、西洋哲学の歴史的流れについては「ものの見方・考え方」を履修すると、理解が深まります。
精神保健福祉士、社会福祉士、公認心理師として実務経験を積み、現在も相談援助業務の実務に携わっている教員が、実践現場で培った技能と知見に基づいて、必要な価値・技術・知識を教授します。

単位 形態 学費(円) 履修開始時期 履修方法 厚生労働大臣の指定する
社会福祉に関する科目
2 S 26,000 4月 選択必修 倫理学

到達目標

本科目の到達目標は、以下の3点です。

①倫理学の基礎理論として、義務論・功利主義・徳倫理について説明できる。

②「仕事・職業・労働」について多角的な見方で考えることができる。

③現代の様々な問題(社会問題・個人的問題)について、「常識」「当たり前」ではなく、〈なぜ〉〈そもそも〉という観点から考察することができる。

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