2026年3月11日、震災から15年という節目に合わせ、2年生の「地理総合」にて日本の未来を模索する探究授業を実施しました。当時2歳だった生徒たちにとって、震災はニュースやSNS上の「遠い出来事」になりつつあります。本授業は、風化しつつある記憶を「自分事」として捉え直し、持続可能な社会の担い手としての意識を育むことを目的としています。
授業では、前職で福島の復興支援に携わっていた本校教員が登壇。メディアでは語り尽くせない現地の生々しい実体験を通じ、原発事故が「東日本壊滅」の瀬戸際まで迫っていた緊迫した状況を共有しました。

生徒たちは事故の深刻なリスクを痛感する一方で、感情論に終始することなく、原子力発電の「高い発電効率」や「脱炭素への貢献」といった側面についても科学的・経済的な視点から学習。日本や世界各国が原発を選択肢から外せない現状を多角的に分析し、エネルギー問題が抱える複雑なジレンマに向き合いました。
学習の集大成として投げかけた問いは、「2040年、あなたが選ぶベストな発電構成(エネルギーミックス)とは?」です。
後半のワークショップでは、学んだ知識をアウトプットする方法として、「ニュース番組」をスマホを使って制作。環境負荷・コスト・安定供給の観点から各発電方式を評価し、多角的な視点からお互いの意見を交わしました。「正解のない問い」に対し、過去の教訓と現代の課題を照らし合わせながら自らの言葉で未来を選択する。そんな力強い一歩が、確かに教室の中に生まれていました。
