「大学卒業:「考える」難しさと面白さ」
因幡さん
2010年春学期に、大学卒業・図書館司書資格取得を目指し、正科生(編入学)として入学。
卒業と同時に「図書館司書」のほか、「博物館学芸員」「社会教育主事(任用)」の3つの国家資格を取得。
卒業後は、自分なりに社会へ貢献できるような学びをしていきたい、と語る。
(掲載日:2016年11月14日)
◇学生支援センター
本日は、2016年9月に本学を卒業された因幡さんにお話を伺います!先日はご卒業おめでとうございました!遠方にお住まいなので、学位記授与式はネット参加でしたが、受講されているのがわかり、嬉しい気持ちになりましたよ!本日はよろしくお願いいたします。それではありきたりですが・・本学をどのように知りましたか?
◆因幡さん
よろしくお願いします。以前働いていた図書館で図書館員として働いていた時分に、当時所属していた会社(㈱図書館流通センター))からの情報で知りました。その図書館では、スタッフの司書資格取得を推奨し、支援していたのです。
◇学生支援センター
学生さんの中には図書館勤務の方もいますが、口コミが広がっているのかな、と思うとスタッフとして嬉しい限りです!働きながらですと、他にも司書資格ができる学校もあったと思いますが・・。不安はなかったですか?
◆因幡さん
それまでは同じ通信制で図書館司書の資格が取れる大学でも、テストやスクーリング時には札幌まで出向かなくてはならない大学で司書資格取得を目指す同僚はたくさんいましたが、オールインターネット授業による通信制の大学に通うことにしたのは私が初めてで前例がありませんでしたので、情報を共有したり、わからないことを教えてもらったりすることができないことが不安でした。また、私は以前に大学を中退していたため、司書資格を取得するためには学士の資格も取らなくてはならず、正科生に3年次編入学をすることになり、普通ならば2年で卒業となるでしょうが、働きながら勉強するという二足のわらじを履くこととなったので、一体1学期間にどのくらいの授業を取り、どのくらいの期間で卒業することができるのか全く予想がつかず、不安に思いました。
◇学生支援センター
「仕事との両立」は、検討者からもよくお問い合わせをいただきますね・・。どんなにスタッフが「こんな方法もありますよ?これはどうですか?」と提案しても、そのスケジュールをこなすのは、その方自身ですからね・・。そんな中で「八洲学園大学に入学しよう」と思った決め手はなんでしたか?
◆因幡さん
科目履修生であれば、司書資格の科目を全て履修しても、テストやスクーリングでどこかの会場まで赴くことはそれ程負担にはならないでしょうが、正科生3年次編入学であるため、必要単位数があまりにも多く、テストやスクーリングの度に遠方へ赴くことが経済的にも時間的にも負担になります。その点、八洲学園大学は全て自宅(あるいは出先で)のパソコンの前に向かえばすぐに受講できる手軽さが、長く学習を続ける際に良いと思い入学を決めました。
◇学生支援センター
私も卒業生にインタビューをたくさんさせていただきましたが、皆さん「来校不要で卒業・資格取得ができる点」が最後に入学の決め手になっているように感じますね!入学していかがでしたか?不安は解消されましたか?
◆因幡さん
入学が6年前なので、入学前の印象を忘れてしまった部分もありますが(笑)印象はそれ程変わらないと思います。もう少し熱心な学生であれば、エリーの機能をフル活用して同時期に学習をがんばっている他の学生のみなさんと交流をさかんにし、学生ライフを楽しんだのかもしれませんが、私は普段の生活の方で精一杯でしたので、レポート作成時や履修登録の時以外はあまりログインしなかったので、双方向というよりもこちらがシャットダウンしてしまうとそこで途切れてしまう一方通行な感じがありました。
ですが、講師の先生方や事務局の方からのメッセージはとても親しみ深く熱心なものでしたので、自分が八洲学園大学の一員なのだと、徐々に徐々に意識されていき、卒業する頃には大学を去ることが寂しく感じられました。
◇学生支援センター
先生方も喜んでおられましたよ!終わってしまうとあっという間、ということなのかもしれませんね。
◆因幡さん
入学した6年前とは状況がガラッと変わり、当初の目的である司書資格を取得しても、今は夫の転勤により別の土地で生活し、図書館でも働いてはいません。しかし、6年という長い歳月をかけてでも、以前は果たせなかった「大学卒業」という偉業(私にとっては)を果たし、且つ図書館司書、博物館学芸員、社会教育主事という3つの国家資格を取得できたことは、今まで何事も中途半端に投げ出すことの多かった自分にとって一つ事をやり遂げることができたという自信をもたらしてくれました。そして、最初は苦痛でしかなくやり方もわからなかった学習が、6年の歳月の中で徐々に自分の生活の一部になり、様々なことを「知る」楽しさ、「考える」難しさと面白さを教えてくれました。八洲に入学せず、何かを独学で学習していただけでは、このような喜びは感じなかったかもしれません。
◇学生支援センター
ありがとうございます!3つも資格取得をされた、という方は中々おられないですからね!ぜひ誇っていただきたいです!!ではパソコンでの学習も、違和感などなくスムーズにできたのでしょうか?
◆因幡さん
長く仕事でもパソコンを使用していたこともあってか、疲れや抵抗は感じませんでした。寧ろ、レポートに汚い字を書かずにすんだことをありがたく思っていました(笑)スクーリングの時にはパソコンが不安定で入退室を繰り返すこともあり、不便を感じたこともありましたし、学生の発言のチャット部分が小さくて、見逃されがちなことが残念だったのと、講師の先生のお顔の画面が小さくてもう少しお顔がハッキリ見えるようになればいいのになぁと思ったこともありました。
図書館に勤めていた時は特に、早番遅番入れ替わりでシフトが組まれ、休みもバラバラでしてので、自分のタイミングでパソコンに向かって学習できたことは自分のライフスタイルに合っていたと思います。
◇学生支援センター
顔の画面やチャット画面は、他の学生さんからも良くご要望いただきます。そういった声をいただけるのは皆さん本当に熱心だからこそだと思います。これからの改善点ですね!
ライフスタイルに合っていた、とのことですが学習計画はしっかり立てましたか?
◆因幡さん
入学当初はノープランでした。
◇学生支援センター
そうなのですか!?
◆因幡さん
と言いますか、全く手探りの状態で一学期の間にどの位履修すればいいのかわかりませんでした。自分が取得しなければいけない単位数、そのうち専門科目が何単位で、スクーリングが何単位、といったことを確認して履修するようになったのは、3年目くらいだったと思います。それまではフルタイムで働いていたので、とにかく仕事や生活に無理のない範囲で履修していこうと思っていたので、一科目も取らない学期もありました。そのおかげで後半とんでもなく忙しいことになったのですが(笑)
結婚し、夫の転勤を期に退職して少し時間を作れる範囲で働くことにしてからは、卒業までの期限も迫ってきていましたので、一年単位であとどのくらいの単位を消化すればいいのかを事前に計算し、それに沿って履修するようにしました。しかしそれも計算が狂っていたりして、私の学習計画は割りと穴だらけでした。そのため、最後の方は事務局の方に必要単位数について相談することが増え、大変お世話になりました。
性格が大雑把な自分でも、なんとか最後には帳尻を合わせることができ、無事卒業することができたので本当に良かったと思っています。人生の中で何がいつ起きてくるのかは誰も予想することはできないので、ざっくりと計画を立て、柔軟に変更しながら修正していくのが良いのかもしれないですね。私も、結婚。転勤であまりにも環境が変わり忙しかった時期には休学という制度を使わせていただきました。生活が落ち着いてから学習を再開できたことは心理的にも余裕ができてよかったです。
◇学生支援センター
私も相談を受けたことを思い出します!(笑)私は特にそうですが、ち密な計画を立てると少しでも崩れたときにうまくいかなくなり嫌になってしまいます。人によるのかもしれませんが、卒業や資格取得をされた方は「大まかな計画を立てて、微調整しながら学習を進めた」という方が多いかもしれませんね。
少し話が変わりますが、印象に残っている科目はありますか?
◆因幡さん
浅井経子先生の、社会教育主事のための科目であるスクーリング演習はとても印象深いです。この科目を選択している学生は、この学期私も含めて3名だけでした。少人数でしたので最初は多少不安な気持ちでスタートしましたが、3人とも仕事などで授業に多少遅れることはあっても、ほとんど欠席することはなかったです。少人数だからこそ、最初の自己紹介から、授業で例示されたことに対して意見を交わすことまで他のどの授業よりもじっくり存分に行えたように思えます。浅井先生はとても好奇心の旺盛な方で、受講生の一人の方がロシアで暮らしていると知ると、次の授業ではその方によるロシアのレポートを披露するなど、同じく好奇心の強い私もとても楽しませていただきました。授業で出された課題はとても難しく、これまで履修した講座の中でも一、二を争うくらい自分の中で苦労したレポートでしたが、それをなんとかやり遂げ、先生から評価のお言葉をいただいた時は、ほっとしたと同時に最後までやり遂げられたという自信に繋がりました。
この他にも、印象深い講義、心を揺さぶるような先生方からのお言葉などたくさんありすぎて、とても語りつくせないくらいです。それ程八洲の授業は質が高く、先生方がとても熱心にご指導くださっているのだと思います。
◇学生支援センター
ありがとうございます!「難しい」と思った科目で単位が修得できたり、先生から褒められると報われた気がしますよね!浅井経子先生にもお伝えしますね!
それでは、因幡さんのこれからの目標を教えてください!
◆因幡さん
八洲での学習の目的は、仕事のための図書館司書資格取得でした。図書館の仕事は大好きですし、今でもチャンスがあれば勤めたいと思っています。ただ、八洲で学習していく中で、自分の中の目的が変わっていったように思います。早々に司書資格に必要な科目の単位を取り終え、あとは学士取得に必要な単位を、一体何を履修して消化しよう・・・。ただ闇雲に履修するのはもったいない。それならば他の資格も取ってみるのはどうだろうか。当初はそういった気持ちで学芸員と社会教育主事の資格取得のために科目を履修することに目標を定めました。しかしそれも、学習を深めていくうちにまた変化していきました。自分が今まで勉強したことのない分野を勉強することはとても刺激的で面白かったのです。もちろん、教科書を読んだりレポートを書いたりすることは苦痛でもありました。毎回課題が発表されてパソコンの前に座る度に「何も書けないんじゃないか」という不安に駆られたりもしました。だけど資料を一つ一つじっくりと読み込み、知識を積上げていくことで浮かび上がってくるものがあるのだと知りました。せっかく学習する楽しみを知ったのだから、ここでおわらせてしまうのはとてももったいないことだと思い、生涯学習の学習は何らかの形で継続していくつもりです。果たしてそれがどこに結びついて、誰かのため、なにかのためになることができるのかまだわかりませんが、自分なりに社会へ貢献できるような学びをしていこうと考えています。
また、大学の学習で手一杯でずっと中断していた中国語の学習を再開して、いつか留学したいなぁという目標もあります。異文化に触れることは昔からの憧れでしたので。更には、私の場合勉強だけをしていると頭がパンパンになってしまって、逆に何も考えられなくなってしまうので、これまた近年なかなか手を付けられなかった手編みや楽器演奏などの趣味を再開して手先を動かし、純粋に「楽しむ」ことをしながら、心身のバランスよく健康に暮らしてゆきたいと思います。これら全てが「生涯学習」ですね。
学習から開放された喜びで、山に登ったときの一枚
◇学生支援センター
素晴らしいですね!スタッフとして嬉しく思います!学習された一つ一つが因幡さんの中で知識として消化されているのだな、ととても感じました。「学ぶことが楽しい」「続けたい」と言ってくださるのは本当に嬉しいです!
それでは最後に、入学を検討されている方にメッセージをお願いできますか?
◆因幡さん
入学する前は、私が以前そうだったように様々なことを考えて不安に思われるかもしれません。ですが、一歩踏み出してみて下さい。その眼前に広がる世界は、振り返って見るそれまでの世界とは全く違うものとなります。そこから八洲での生涯学習を通して自分の道を切り開いていくには、時には難所も多数あるかもしれません。だけどそれらを乗り越えてゴールにたどり着くまでには、素晴らしい同士や師を得ることができます。そしてゴールのその先には、見たことも無い素晴らしい景色が広がっているのです。
◇学生支援センター
本日は、ありがとうございました!
正科生
正科生(編入学)
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